安定の地雷映画
いい所、ちゃんとマンガの次期設定を壊してなかった。
悪い所を書き出すとキリが無いので、まずはいい所を。冒頭、街に着いたゴンとキルアは「都会に来たね」
「こないだまでジャングルばっかりだったから」
みたいな会話をします。背景にはカイトと新種の動物探しをしていた絵が重なります。そこで、この話はあの辺りの時期なんだなって事が分かります。これはファンに対しての宣言ですよねw
「この時期の事やるぜ!ちゃんと設定守って展開するぜ!!」
っていう。まぁそこは守ってたと思います。ちゃんと原作読んでる感はあった。クラピカも敵に対して束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)を使わなかったし、ゴンもジャジャン拳を三発以上打たなかった。(あの当時では4発目で倒れていたはず)僕が気づいた中で、こういったミスは無かった。GTで悟飯が超サイヤ人になって負けて「クソぉ」みたいな原作全然読んでないですやん!!みたいなシーンはなかったのでとりあえずは一安心。
怨の設定がきつい
さて、地雷分析タイム。今回の映画では「怨」という設定が出てきます。公式HPによると
【怨】
念能力の対極にあり、怒りや憎悪を源とする力。念よりも強大な力を得ることができるが、とても厳しい“制約と誓約”を結ばなければいけないため、命を落とす者が後を絶たなかった。はるか昔に封印された禁断の能力。
だそう…いや、それも含めて念じゃねーの??対極って書いてあって念は怒りなどを含まないかっていったらクラピカの能力を見ても十分含むしこの設定ちょっと無理がある。スターウォーズのフォースの「ライトサイド」「ダークサイド」みたいな事やりたかったんだろうけど念って設定無理がある。スターウォーズで例えたいなら、念=「ライトサイド」じゃなくて念=「フォース」だから!作中では念は聖なる力っぽく扱われてるから??ってなった。
さらに、怨を使うと全系統の力を100%使えるらしい。ちょっとチートじゃありませんか?てか、その辺が面白いのにそこ無しにしちゃうかなぁ〜
映画として
ゴンのフローレスさを描きたいんだろうけど…
怨ってダークサイドがテーマの今回。ゴンは純粋さゆえどちらにも転ぶってな事を描きたいんだろうけど、映画では言葉にするとなのかもしれませんが、ゴンの言動が幼稚に見えます。まぁ全体的に仲間であるとか、そういったいわゆるクサいセリフがバンバンでてきてちょっと顔が赤くなります。ってか王編を読んだ後だと、ゴンのダークな部分がうまく表現されてるので、どうしても不十分に思えてしまう。
戦闘描写からの逃げ
全体を通して、戦闘描写をハブいたところが多々見受けられました。バトルマンガなんだからそこを見に来てるのに…成長したズシVS対戦相手、ゴンとキルアVS大勢の雑魚敵…戦闘開始からシーン切り替わって倒れてる敵って言う風になってて「その過程がみたいんじゃい!!」って落胆しました。その後の戦闘描写を見ていておそらくこのスタッフか監督か分かりませんが戦うシーンがへたなんだなと思いました。どうしても描かなきゃならない所は書くけど出来る限りカットで!みたいな。遠間から飛び込んで攻撃みたいなのはシーンにあるんだけど、近場でパンチ、キックの攻防みたいなのはほとんど描かれなかったしあってもかっこいいとはなりませんでした。原作にある丁寧に一つ一つの攻撃が描かれさらにその流れが頭の中で繋がるってなシーンは無く、大味な戦闘シーンしか無かったのが非常に残念でした。
最後に…
これ書いてて原作とよく対比してたので「これだから原作厨は…」と思った方いらっしゃるかもしれませんが、HUNTERの映画なんか原作厨しか見に行きませんwアニメのみ見ててこの映画見に来た人なんかほとんどいないんじゃないかな。そういう意味では原作に忠実に再現することは必須だし、HUNTERxHUNTERの冠をかぶっている以上、かなりのクオリティを求められます。その意味では全然合格点には達していません。
しかし、しかしですよ、これは地雷映画、お祭り映画なんです。細かいことはさておき、わざわざHUNTERxHUNTERの映画作ってくれたんだから粗をつついて文句を言って楽しもうじゃないですか!この映画のいい所はその一点です。僕もHUNTERxHUNTER好きの友人と行ったので帰りの車は映画の話題で持ち切りでした。(悪口だったけどw)その意味では十分楽しめた!一人で行かずHUNTERxHUNTER好きの友人と行くとかなり楽しめる作品です。一人で見るならDVDで十分かな。見なくてもいいかもwそんな作品でした!
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