2014年4月16日水曜日

映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」を見たから感想書く!


約十年前の作品になるが、「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」を見た。ハリウッド版のGODZILLAが公開目前なので、気になっていた作品を見ていこうという我ながら感心な試みであるw

さて、この作品ネットで調べるとワースト3に入るくらい興行収入が悪くゴジラシリーズに終止符を打つ決定打となった作品らしい。そんな評価ではあるが僕は十分楽しめた。ワクワクもしたし面白かった。

メカゴジラがやっぱりかっこいい


僕はロボット属性がありません。特にロボット物が好きなわけではないんです。だからガンダムも見よう見ようと思っているのですがなかなか実行にうつせずじまいという情けない一面があります。そんな僕だけどメカゴジラの戦闘はかなり好きです。最強怪獣VS人類最高兵器。ワクワクするじゃないですか。

昭和ゴジラシリーズのメカゴジラは宇宙人が侵略のために作ったって設定でしたが、平成シリーズ、ミレニアムシリーズは地球人が作ったって設定です。ここが燃える。更に時代の流れからミレニアムシリーズのメカゴジラは、巨大な体で結構素早く動きゴジラの熱線を交わしたり、迫力ある肉弾戦を披露します。

さらに設定にも手が込んでいて、なぜあの形なのか。なぜ怪獣、ゴジラのフォルムなのかってところもちゃんと説明がついていて、初代ゴジラの映画で死んだゴジラの骨をベースに組み立てているのであの形なんです。(戦うのは二体目のゴジラ)さらにDNAコンピュータってもので情報処理しているのでデジタルの2進法、0と1で計算するのではなく4通りの要素を組み合わせ計算するので普通のコンピュータより性能がいいって設定も好きです。

もっと言えば、メカゴジラには人は搭乗しません。メカゴジラの近くに戦闘機を飛ばしそこから遠隔操作する設定なんです。巨大ロボットに乗ると歩く際の高低差で気分が悪くなり、とても正常ではいられない。とよく言われます。その点を多くの人が認識してるのでこの遠隔操作の設定を入れてくれることで余計なことを考えずに話に没頭できます。

一番いいなって思うのは呼び名です。作中では「メカゴジラ」なんて呼ばない。「機龍」って呼ぶんです。そのちょっとした設定がたまらなくいい。よく考えたら「メカゴジラ」名称ださいっすよねw

迫力ある「機龍」の戦闘シーン


先程も書きましたが、機龍ことメカゴジラは素早く動きます。平成シリーズのメカゴジラは想像しゆる範囲内のゆったりとした重々しい動きでした。でも、今回はふくらはぎからブースターがでて左右に素早く動いたりゴジラの攻撃を掻い潜りながら反撃したりします。これも時代だなぁ〜と思います。アシモが走る時代です。みんなが巨大なロボットでも素早く動けるんじゃね?ってことを認識する、予想できる時代になってきたのでしょう。

昭和シリーズのメカゴジラは宇宙人が作ったものです。この巨体なロボットはとても地球人では作れない。不自然だと監督が判断したのでしょう。平成シリーズのメカゴジラは日本の自衛隊制作のものです。前作のVSキングギドラに出てきた未来人が残した技術を使い作り上げたものです。自衛隊だけの技術で作り上げたって設定は無理があるけど未来人の技術を利用したってことにすれば信じられる。って監督の判断なのでしょう。

今作は、ゴジラの骨を使っていますが完全にすべて自衛隊が制作した対ゴジラ用の兵器です。10年前の映画なので当時の技術での認識ですが自衛隊でもメカゴジラを作れるって信じ切れたのでしょう。僕も、お台場にガンダムがあるように(あれは動かないけどw)頑張ったらつくれるんじゃね?ってなんとなくですが思います。こういったところにも、その時代の科学技術に対する認識が現れているようで面白いです。

俳優陣演技下手すぎ!!


結構な役者揃えてるのに自衛隊員周りがみんな(隊長、博士と釈由美子以外)棒読みです。かなり気になるくらい演技が薄っぺらく、そっちが気になって話が入ってこない時もありましたw基本的にサブイ感覚を受けます。もちろん、中尾彬などベテランはさすがの演技力!かっこいいな。雰囲気出てるなと思うのですが若手はちょっとひどかったかな。でも、映画「NANA」も演技力の高い若手俳優陣で固めてるのにひどい演技だった印象なので編集の問題なのか??

映像が古くさい


ゴジラ最新版の予告をみた後なので激しくそう思うのかもしれないが、10年前の作品とはいえ、着ぐるみAND街並みのミニチュアセット感は否めない。着ぐるみの限界ってのがわかる!それとCGのアラが目立つ!取って付けて浮いている感が満載です。当時はおおおおって思ったのかな?でもMATRIX後なので当時でもダメだったのかも。小美人(モスラとセットの妖精?てか、小美人て名称www)の合成感がよくわかる!何度も言いますが10年前の邦画です。その辺は多めに見て鑑賞しましょうw

なぜメカゴジラを手放さなければモスラが敵になってしまうの?


本作は、冒頭に小美人が現れ人類が作った「メカゴジラを手放さなければモスラと敵対することになる」といいます。でも、なぜダメなの?って事が本編を通して納得がいく説明をしてもらえませんでした。「人類の過ち」って感じでメカゴジラを制作したことはイケないことだよってテーマで話は進みます。「ゴジラを倒すために必要だがそのメカゴジラ自体がゴジラを呼び寄せている可能性もある」って論点で人間側の代表、総理大臣は破棄するかを悩むんです。

その理論はわかるんだけど、小美人、モスラサイドはどういう意味で言ってるの?ってのが明かされないままで歯がゆかったです。人間サイドは科学的観点から、もしかしたらメカゴジラが原因でゴジラを呼び寄せている説があり、それが正しければ本末転倒なわけです。そこで悩むのはわかる。

けど、モスラってのは地球の守り神であり登場する回は必ず正義の立場として描かれます。いわば神に近い存在。その上の階層の者から間違ってるって言うんだからなにか理由があるはず。ちゃんとそれを言って欲しかった。もし上記の説が正しいのなら「メカゴジラがゴジラを呼び寄せているからダメだよ」って言えば納得できる。でも、一応最後にこれらをメッセージ的なセリフがあります。

「生命は定められた時の中にあるべし」って言われても…


最後の総括として「生命は定められた時の中にあるべし」って言うセリフをメカゴジラ破棄の為に動いた人物が言います。多分これが映画のメッセージなのでしょう。メカゴジラの中にある骨は意思を持っておりホントはもう戦いたくなくて眠っていたかった。というような流れになります。モスラ側はこれが言いたかったのでしょう。でも、僕が聞きたいのはじゃあなんでそれがダメなの??ってことです。もう一つ掘り下げて欲しかった。

違う視点でこれを社会へのメッセージとして考えた場合どうでしょう。そうかもしれないけど僕らはまだそんな技術持ち合わせてなくね??って思いません??w僕達が死者を蘇られる技術を手に入れているなら話はわかります。社会への警鐘として考えなければいけない事かも知れません。しかし、2014年現在でもそんな技術は無く、10年前ならなおさらです。有りもしない問題に警鐘促されても…って感じでした。

おそらくですが、これは製作者側への考えじゃないかと思うんです。ゴジラのような怪獣映画の人気がなくなり、ハズレを作りにくい状況なので過去の人気怪獣を使い回し映画を作る。こういったことはもうやめにして新しいものを作っていかなきゃね!ってことなんじゃないかな?でも、それ世間の人にましてや物語の軸としていうことじゃなくね?って思います。まぁもっと他の解釈の仕方があるのかもしれませんが、僕は思いつかなかったです。

最後に…


とまあ、批判めいた事書き連ねましたが基本的には面白い作品です。戦闘シーンなんか迫力あるし、メカゴジラの動きがいい!僕の書いた批判なんか軽く目をつぶれるレベルですし本作を見るにあたっては支障なく世界観に入り込めます。ハリウッド版ゴジラの公開まもなくなので予習の為にも是非鑑賞してみてください。




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