2014年3月5日水曜日

【ネタバレ無し】ゼクレアトル全部読んだから感想を書く!!



ゼクレアトル全部読みました。いや〜このマンガ完結していたんですね!コミックスで読もうと思っていたのですが、読者様のコメントでもう終わってる事を知りました。そのコメントで裏サンデーのサイトで読めるって聞いて読もう読もうと思ってたんですが、ちょっと間が空いていたしどうせなら最初から一気読もうって思ってたらこんなに時間が経ってた…

現在、裏サンデーで1〜5話までと17話後半から最後まで無料で読む事が出来ます。
http://urasunday.com/thecreator/index.html


作者との出会い


この作者を知ったのは哲学のサイトを偶然見つけたときでした。飲茶さんって方が運営しているテキストサイトなんですが、哲学がホント分かりやすく面白く書いてあります。

哲学的な何か、あと科学とかhttp://www.h5.dion.ne.jp/~terun/

ここのリンクで作者の戸塚たくす先生を知りました。そんで、たくす先生のサイトで「オーシャンまなぶ」ってWEB漫画書いてらっしゃったのでそれを読んでみたのですが斬新なアイデアですごく面白かったのが第一印象です。それから数年。プロの漫画家となって作品を出してるじゃないですか。これは読むっきゃない!と思い単行本を買いました。それでは、感想を書いていきます。まずは概要から…

メタ構造を持った新しいバトルマンガ

この話メタフィクションの物語なんです。メタフィクションとは作中のキャラが漫画の中のキャラだって事を知っている作品の事だそうです。ギャグ漫画で主人公が物などを壊して「どうせ来週になったら元通りになるもんね〜」なんて言うのはメタフィクションというみたいです。ドラマの「泣くな!はらちゃん」もメタフィクションですね。

ゼクレアトルは平凡な中学生がいきなり作者に「お前は漫画の主人公だ!」と言われます。そして、毎月?定期的に自分の生活が漫画化された雑誌が送られてきます。最初は日常とキャラ紹介なんですが一巻の後半からバトル漫画へ突入します。

マンガを作者目線で物語が楽しめる

先ほど言ったようにメタ要素を盛り込んだ作品なので、外側の世界が描かれます。作者の世界はファンタジーな世界観の連載マンガの王国が舞台です。世界感こそファンタジーですが、言っている内容は週刊連載のテクニックや方法論、ストーリー論です。バクマンに近い感じですが、もっと切り込んだ感じがします。物語はその作者側とマンガのキャラ側の世界を交互に進んでいきます。マンガの方の話もメタ要素をうまく取り込んだストーリーになっていますが、作者側のテクニック論も面白くてマンガを読む視点が変わります。

展開が早く次々と新要素が多くて若干付いていくのがちょっと大変


この物語、作者側とマンガ側とを交互にする為、作者側のテクニック紹介などの物語を進めるためマンガ側の展開がちょっと早いです。新要素が出てくるのですがその回だけだたたり、驚きのサプライズも次回では回収されないまま終わったり…マンガ側の話も面白いのに残念でした。不完全燃焼ですね。ただ、次回どうなるねん!!的な引きのテクニックはさすがです。続きが気になるようにうまく書かれてますね。

リアルまでもを巻き込んだ作品


ちょっとネタバレになりますが後半、ある事件で作者側の世界で連載が「打ち切り」になります。そして、同時期か分かりませんがリアルでも、この現実世界でも裏サンデー内で「ゼクレアトル」の打ち切りが決定してしまうんです。これってあらかじめ用意されていたシナリオなのかなってくらい物語とリンクしていてすごく新鮮でした。作画の阿久井先生が離れ、四巻以降の物語は戸塚先生自ら絵を描いてます。その辺りから作中で語られるセリフがリアルも加味してなんか心に響く。作者の切実な訴えが響いてきます。その点が他のマンガでは味わえない面白さかなぁと思います。(楽しんでいいのか分からないけど)

最後に…


物語としてはリアルの方で「打ち切り」になったからか終盤は失速気味ですが、前半は単純に新鮮な新しいタイプの物語に触れる事が出来て面白いです。後半は実際の事情を踏まえると今までマンガの中だけのメタ視点だったのがリアルにまで広がり不思議な体験ができます。一度読んでみて新しい体験をしてみてはいかがでしょうか。



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