2014年3月13日木曜日

漫画「邪眼は月輪に飛ぶ」を読んだから感想をと思いまして…


「うしおととら」で有名な藤田和日郎先生の単巻作品です。猟師の頑固じいさんとその娘、そして米兵二人が見ただけで人を殺してしまうフクロウを退治する物語です。さて、感想を述べたいと思います。大きな感想と言えば「面白くない事は無い」って感じです。実写版「魔女の宅急便」と同じ感じですかね。詳しく書いていきます。

あらすじ

突如現れた、驚異的殺陣能力を持つフクロウ。コイツに見られると即座に命を失います。このフクロウはフクロウにも関わらず昼間空を飛び、東京の上空から次々と人を殺していきます。さらにチートなのはその姿を捉えたカメラからの映像を見た者の命をも奪えるってことです。米兵も参戦するがほぼ全滅。こんなやつどうやって倒すんだってのが大筋です。

日本独特の霊的感覚に驚きながらも理解していくドラマ

日本の山奥にフクロウと戦って唯一生き残った男。それがこの老人猟師です。現代兵器の扱いの達人達が次々やられていく中、米軍側から猟師にフクロウ討伐の白羽の矢がたちます。そこでの米兵との接触するんですが、ベタに最初は仲悪く共に戦っていく上で信頼関係が芽生えだします。その中で日本の霊的な力に触れるあたりすごく好きです。こういう外国人が日本の文化に触れる話好きなんですよね〜今回で言えば、このフクロウはちょっと妖怪的な所あって、娘の巫女(表紙下)の退魔能力が効果あったりするんです。そういった部分に驚きながらも信頼関係が強くなっていく部分がとてもいいです。

フクロウがチート過ぎ

先ほども書きましたがフクロウに見られただけで、人は死にます。スナイパーが敵を確認してもその前に殺気に気づき見られればアウトです。さらに身体能力も高く、銃弾を易々とかわします。もう強すぎ!!人々がドンドン殺されていくんですが、敵が強すぎて絶望通り過ぎて諦めの一途です。もうちょっとこうしたら倒せるんじゃ無いか??ってな余地を残して欲しかった。その点で恐怖感やドキドキ要素が大幅に削られている気がします。


じいさんが主人公ってのがなぁ

少年漫画に慣れてしまったのか、じいさんがキーマンというか主人公なのがもう一つ乗り切れなかった。米兵とのキヅナが築かれていくのは面白いんですが、じいさんに感情移入できない以上、面白さも半減。まぁ米兵視点で話が進んでいくので主人公は米兵って感じもとれない事無いけど、それはそれで感情移入しにくいなぁ〜

てかフクロウ今までどこにいたんだよ!!

重箱の隅レベルなんですけど、こんな強いフクロウ今までどこにいたんだ!!ってのが疑問として残りました。科学の暴走で産まれてしまったゾンビやゴジラと違ってじいさんの言葉から昔からいたみたいなんだけど、それならなぜ問題にならなかった?なぜ今回こんなに脅威になった?って疑問が拭えませんでした。まぁ森にいたのに街につれてこられた理由ってのがあるんだけど、その前に森でも危険でしょ??ってならなかったのかな。よっぽど人里離れた地域に限定していたのかな??身内も死ぬんでしたよね?子孫はどうやって?一匹なの?とキリが無いので思考停止しいます。

最後に…

読むの全然苦痛じゃないんだけど、そこまでドキドキ、ワクワクしない、カタルシスもそれほどない作品でした。つまらない事は無いんだけどね。藤田先生の単巻作品、もう一個
買ってあるのでそれに期待かな…






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