あらすじ
基本的には旧作のロボコップと同じです。マーフィー刑事が捜査中、ワル組織に殺害されます。彼の遺体を巨大企業オムニ社がサイボーグ化。ロボコップの誕生です。ロボットか人間かという苦悩を抱えながら様々な事件を解決していき自分を殺したワル組織に復讐を果たす。というのがメインストーリーかな
旧作ファンの目から見た「ロボコップ(2014)」
ここでの旧作とは「ロボコップ1」のことを指す事とします。ザ・シリーズもあるのですがこれを含めますとややこしくなるので…このシリーズも良く出来ているのですけどね。
う〜ん。やっぱりどう考えても厳しいですね。いや、前半はよかったんですよ。おなじみのオープニングテーマが流れた時はワクワクしましたし、マーフィーが改造される所までは比較的よかったんじゃないかなと思います。しかし、ロボコップになってからがひどい。サイボーグになってから劇的に活躍するってシーンが少なく、それよりもチュートリアル的な話がだらだら続きます。家族とのやりとりや自分がこんな体になってしまった苦悩なんか描かなければいけない所ですが、家族とのやり取りをメインに持って来てしまった所が非常に足を引っ張ってるかな。その話だらだら続くんです。一度会って改造されてなかなか会えなくなっただとかあってもいいけど正直長過ぎます。ロボコップになってからは人間にはできないかっこいいシーンを盛りだくさんにして欲しかった。その上での裏面の苦悩でしょうが!!裏面だけを見せられるんだからそりゃつまらないわな。なぜつまらなくなったのかをもうちょっと考えてみたいと思います。
現代にロボコップを作る意味って?
リメイク版には付いて回る話題だと思うのですが、なぜ今作るのか?今作り直す意味はあるのかって事です。20年前と違い、ロボットの技術やイメージも随分変わっています。ASIMOはあんなにスムーズに歩けますし、フィクションではアイアンマンが現代の設定で激しいアクションをします。そんななか近未来って設定だから、昔のような「ウィーン、ガシャーン」の動きでは説得力がありません。ロボットになってからも激しいアクションが求められます。
この話と特徴として機械の性能が人間を上回っている事です。海外での治安維持にロボット兵士が活躍しているが米国国内ではロボットに裁かれるっていうのを国民は嫌う。その打開策として体はロボット、脳は人間というロボコップを作ったって設定です。でも、これって下位互換ですよね。明らかに性能が落ちる物を作っているのです。その辺をもっとうまく使うのかなと思っていたら全然そんな事はない。ロボットは心がないから心のあるロボコップがその心がある故に勝てるって話が全然なかった。(あるのはあるのだけど微妙w)
ロボコップ=元人間て公の設定にしてしまったが故の駄作
このリメイク版と新規の話で大きく違う所が、ロボコップの存在の設定です。旧作でははっきり覚えてませんが、脳は人間て事をみんなは知らないのじゃないかな。関係者と仲間以外は完全なるロボットだと思っている設定だったと思います。だから、ロボコップが誰かってことは言及しなくていい。家族も旦那は死んだと思っていて新たなの生活を送っている。一方リメイク版は、人間であるって事が条件のロボコップです。だから、彼が誰であるかが国民にとっては重要になってきます。彼の完成発表シーンでも「アレックス・マーフィー巡査」と紹介しています。そうなると話は全然違う物に、先ほど言った退屈な家族とのシーンを作らなくちゃいけないし、旧作での相棒が癖でロボコップの正体に気づくといったシーンがなくなります。現代に合わせる故に起きた弊害ですね。ただ、これって結構詰みな設定じゃね?面白く出来たのかな?
旧作ファンにも新規観客にも酷評と予感
違いは分かった。じゃあ映画としてどうなんだ?映画として面白ければ旧作を踏まえていなくても、全く別物でもいいじゃないか…残念ながら、映画としてもダメです。ダメというか単純に面白くない。何とも言いますが全体的に退屈。機会よりも劣っているが人間をあえて入れたって所を納得させる為のシーンに尺を取り過ぎでほとんど説明です。これじゃあ旧作ファンはもちろん、新規ファンも出来ないでしょう。ただ、ビルに突っ込んでロボットをばたばた倒すシーンはかっこ良かった。
映画として何が言いたかった?
メッセージ部分でも結局何が言いたいんだろうなぁって思います。大筋の流れからどんなに性能が優れていても人間には心があるからすごいって話にしたいんだろうけど、それにしてはちょっと弱い。でも、他のメッセージ見当たらないんだよなぁ〜冒頭の感じからロボットを導入する事に反対している勢力に対してのシーンで「古い考えを捨てて、新たなるものに挑戦しよう」って感じななるのかと思ったけど、それじゃあ本筋と会わない。最終的にロボット警官推進派を悪く表現する始末。何がいいたいかさっぱり分かりません。
最後に…
期待していたけど、前評判では不評。その前評判を裏切らない見事な駄作でした。いいシーン、カッコいい戦闘シーンもあるんだけどそこに行き着く為の話が長過ぎる。でも、ロボコップ視点のUIなんかはやっぱり好きかな。ここをこう行けばいいよ的なものを矢印で表現とか、防犯カメラとリンクした犯罪者サーチなんかは現代ではより現実味を帯びていてワクワクしました。でも、これだけの為にオススメは出来ないかな。ただ、僕は映画ってのはいい作品だけでなく悪い作品を見た後の怒りをも楽しむメディアだと思っています。今回、「アナと雪の女王」と二本立て続けに見たのですが面白かったアナよりつまらなかったロボコップの方がより多く語りました。そういった意味で映画館での視聴をオススメかな。でも、つまらないって分かっててみるのはなんか違う気がするからビデオでいいかもw
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