2014年9月22日月曜日

【るろうに剣心】伝説の最期編。つまずきながらも一応着地した感じ??【映画感想】



公開から約一週間後の昨日、映画『るろうに剣心』伝説の最期編を見てきました。大きな感想としては前半での布石の回収や、ストーリーを進める事などやる事が多過ぎて詰め込み過ぎッッって印象ですかね。詳しく語っていきます。

アクションは確実に進化している


激しくアクロバティックな殺陣な事は、前作、前編から続くもので当然なんですが今回僕が思ったのは、その速いアクションが見やすくなっているという事。

前作は次世代時代劇をアクションという印象を受け、殺陣、チャンバラに関しても最先端のものだと思った。ただ、速く力強いという事は分かるのだが速すぎて何が怒っているのかが少々分かりづらい所があった。

ところが今回は、速く力強いのはもちろんだが、何をしているのかが感覚的にわかルヨウな気がした。さらにキャラごとに剣術も違い、個々に特色があるのでバリエーションの違いだけでも楽しめた。

やっぱり藤原竜也の志々雄はいい(GOOD)!!


ネットでは不満が多いのかな?あまり聞かない気がするのはみんな内心良かったって思ってるんだけど恥ずかしくて言えないんじゃね??僕が言ってやる!!彼が演じる志々雄真実はGOODだ!!

前作では中2臭さが増していいって思ってたんだけど、今回は単純に志々雄役としてハマってたんじゃないかなって思う。賛否あると思うが違和感は感じなかった。

ストーリー的にはまぁ仕方ないかな…という感じ


話は、後編という事で前作で広げた風呂敷をたたむ作業になるのだが、あくまでも映画という形式をとるのだから起承転結というか映画というお話を語る型にはめ込む必要があると思う。しかし、それは出来ていない。ただただ、物語の収集にむけて突っ走るだけで、この作品を単体で見た場合、何のこっちゃ分からないミュージックビデオ、イメージビデオのような映像がただただ流れる作品にしか見えないと思う。

いくら後編であっても、映画という形式をとるんだから最低でも起承転結というか話の山場を作り落とすといった緩急はあるべきだと思った。

ただ、原作+後編という縛りの中でこのクオリティを保ってるんだから、まぁ仕方ないかなとは思う。

四乃森蒼紫の件は思い切ってなしにすべき

原作には欠かせないキャラの四乃森蒼紫ですが、この映画に関してはただ物語の進行の足を引っ張るだけのキャラです。まず、彼は別に志々雄と因縁はない。だから、今回の志々雄にスポットを当てた話では無理に出してしまうとキャラ紹介からしなくちゃならないし話にも食い込んでこないので物語がぶれるし、はっきり言って邪魔である。

るろ剣に蒼紫が出ないなんて…と思うかもしれないが、映画としてはこの判断も必要だったんじゃないかな。

無理に左之助を志々雄との戦闘に出さなくていいよ


左之助の特色としては素手での格闘です。これが彼の見せ場で、今回は坊さんの安慈との対決があります。ここは二重の極みの件を一切省いてあって良かった。ただ、その延長で志々雄との戦闘にも参戦するんですが、これがいかんせん良くない。

志々雄に斉藤一、剣心、蒼紫、左之助の四人で向かっていって歯が立たない。って構図は志々雄の強さの表現方法として好きなんですが、素手の左之助だけ気になってしまう。

だって、左之助だけ斬られないで殴られてるんだもん。

最初、左之助が向かっていった時、一撃で斬られて死んでしまうんじゃね?→それは無いか。じゃあどうするんだろう→左之助だけ打撃。という殺し合いではありえない事になってます。

これ見てしまうとシシオって凶悪なんじゃなくていいやつなんじゃね?って思ってしまう。今まで作り上げて来たキャラ像一気にぶち怖しですよ。キャラ的には素手のやつであろが問答無用で斬り殺さなくちゃ。そこは気になりました。

思った事セリフにし過ぎ


前半の師匠との修行のシーンでこれが乱発されます。なんか良さげな名言をセリフとしていってしまう。何となく雰囲気と役者の演技で名言に聞こえてしまうのですが、僕にはくどく感じました。映画なんだから「WOOD JOB」のようにいいたい事はセリフにするんじゃなくて映像で表す。的な表現方法を取ってもらいたかった。

あと、奥義の「天翔龍閃」ですが、剣心は師匠から奥義習得に当たって剣心には足りないものがあると言われます。それを克服しなければ奥義習得は難しいと。んで、その足りないものってのが「生きたいと思う気持ち」なんですね。死んでもいいって思ってる剣心ですが生きたいと思う気持ちにこそ秘められたパワーがあると。そこまでは分かるんですが、それと奥義とどう関係あるんですか??ってやっぱり思っちゃう。

もちろんこの件は原作にも出てくるものなので原作から既にあったの欠点なのかもしれませんが映画にするのにそこまで再現しなくてもそこはちゃんと監督の意見、解釈を入れるべきだと思う。

その生きようとする気持ちがなぜ奥義「天翔龍閃」のあの型になるのか。その辺を詰めて欲しかったです。

最後に…


いろいろ文句いいましたが、前編見たなら必ず見た方がいい作品です。不満点はありますがSPECの映画と比べると数段上の作品である事は間違いないし、しっかり見どころも詰め込んであるので満足感がないって事は無いと思います。是非「伝説の最期」を映画館で見てください。

補足 2025/02/19


公開後、友達と話していて思いついたのですが、2作品を通して感じるのは「漫画の再現」の域を超えていないってこと。京都大火編の冒頭のあたりが凄く好きで、なぜ好きなのかを考えていたら一つの結論にたどり着きました。この映画、警察目線といか、刑事物?的な観点で描けばもっと面白かったんじゃないかと。

幕末の動乱を生き抜いたテロリストがいて、そいつらに手を焼いている。みたいなストーリーラインで事件ものとして大人の目線?で描いたらもっとハラハラできたんじゃないかなと思った次第です。


0 件のコメント:

コメントを投稿